相続した家や実家・別荘等は、何かしらの思い入れがあるものです。
一方で、こうした家屋は総じて古く、劣化が目立つケースも少なくありませんよね。
今の時代、解体して売却したり、解体を前提としている方に購入してもらったりするのが主流ではございますが、最近では現状有姿のまま売却したいという声が増えているのも事実です。
そこで今回は、古い家を現状のまま売却する方法と注意点を解説致します。
1.現状有姿のまま売却したいなら インスペクションを実施する
古い家を購入する人の多くは、次のようなことをとくに気にしています。
- 建物が傾いていないか(シロアリ・腐食など)
- 雨漏りや水漏れは見られないか(給排水管の劣化など)
- 設備は正常に作動するのか(空調・給湯器など)
こうした状況が表立って見られなかったとしても、素人目には判断できないことが通常ではないでしょうか。
そこで効果的になってくるのが「インスペクション(建物状況調査)」なのです。
インスペクションとは、インスペクターと呼ばれる建築士が建物の状態を検査するもので、非破壊検査のため、すべての不具合などを見切ることはできないものの、専用の機器を使って建物の傾きを調べたり、雨漏りや水漏れのサインが見られないか検査したりしてくれるのです。
「検査をしたら逆に不具合が明るみに出てしまうのでは?」と考える方もいらっしゃいますが、古い家を購入する方の多くは大方リフォームを前提としており、一定の劣化事象が見られることは理解しています。
買主が最もおそれているのは、購入時点で不具合に気づくことができないことなのです。
インスペクションによって修繕すべきところが明確になるのは、むしろ買主にとってプラスと捉えられることのほうが多いです。
2.現状有姿のまま売却したいのなら、リフォームプランをつけて売却する
古い家は、やはり見た目で敬遠されてしまうことも少なくありませんよね。
とくに近年は物価高をはじめ、不動産価格や地価が高騰していることから、近年は安価な古い家を購入し、一定のリフォームをする方が増えています。
リフォームを前提としている方は、現状以上にリフォーム後のイメージを重視するものです。
内見時などに、リフォーム後をイメージできるプランを提示することができれば、印象はグッと高まるでしょう。
リフォームプランを見せる目的は、採用してもらうことではなく、印象を良くすることなのです。
作り込む必要はないため、不動産会社に相談すればリフォーム会社などと連携して比較的早く作ってもらえます。
【注意】売主自身が独断でリフォームするのは避けるべき
古い家を現状のまま売るとなると、多くの場合、リフォームやリノベーションをして買主が住むことになります。ただし、売主が独断で改修することは避けたほうがいいと思います。
その理由は、たとえばリフォームに1,000万円かけたとしても、1,000万円以上高く売れるとは限らないからです。
また、リフォームを前提に古い家を探している方の多くは、自らリフォームプランを立てることを希望しているケースが大半ではないでしょうか。
新築住宅や築浅物件より安く購入して、自分の好きな間取りやデザインに改修できることが古い家の魅力の一つです。
売主が手を加えた状態より、古いままの状態の方が好まれる傾向にあります。
現状有姿で売りたい場合はまずは査定を
古い家を現状有姿で売却する方法と注意点を解説しましたが、現状有姿のまま売れるかどうかは建物の状態や地域の需要などにもよります。
劣化や損傷が著しい場合は、売主が修繕の一部を負担しなければならないこともあるでしょうし、また、空き家が多いエリアや比較的状態の良い中古戸建が安価に多数流通しているエリアでは、古い家を現状有姿のまま売ることが難しいかもしれません。
売り方を検討するためにも、まずは無料査定からお申し込みください。「建物を解体したくない」「大事に住み継いで欲しい」といった売主様の想いも大切に、最適な手放し方をご提案いたします。